私たちは自分たちの学問領域を「看護の力をより効果的に人々に届け、社会に活かす方法を探求する学問」であり、「看護の視点や価値観を組織活動に活かすことを追究する学問」だと定義しています。この学問を定義し追究する者として、私たちは、「リアルワールドデータを用いた医療・看護の質評価研究」と「人や組織が力を発揮したり発展したり活性化するための鍵となる要因やプロセスを発見する研究」の2本柱で研究を行います。
一つ目の研究領域では、医療に関連するリアルワールドデータに、疫学分野・計量経済学分野のあらゆる量的な研究アプローチを適用し、医療・看護の質改善に寄与する研究に取り組みます。医療・看護の質評価の3側面である提供体制・提供プロセス・アウトカムの評価、医療政策が患者・医療者・社会に与える影響の検証を行います。
二つ目の研究領域では、個人・組織・社会の視点を行き来しながら、組織や職場のダイナミクスや個人の経験の解明に取り組みます。そのために、質的研究、心理尺度や管理データを用いた量的研究、新しい研究方法の開発を行います。